ぐーたら親父の言いたい放題

日々の様々なニュースを取り上げて、独自の視点でコメントします。これからの社会の変化を予測し、どのように対処すべきか提案できればと考えています。

農業従事者のため息

大阪府下の生産緑地で、枝豆と若ゴボウを中心に長年農作業に従事している知人がいる。枝豆の出荷の最盛期なのだが、雨が続いたせいで大変な苦労を強いられているという。朝早く引きにいかなければならないし、身のいり具合はほとんど重なってしまうため、雨が降ろうが雷が鳴ろうが中断はできないという。味が落ちれば、当然ながら価格は下げざるを得ない。それどころか来年はもういりませんといいかねない。消費者は現金なものである。天候不順など関係ない、質が悪くなれば不満を口にする。そのへんが農業の難しさか・・・

 

 梅雨が明けて、今度は猛暑である。炎天下の中でも、しなければならない作業はある。やった作業が天候のせいで思わぬ結果になることも再三ある。しかし、人間相手の仕事でも同様である。さまざまな価値観をもっており、そのためリアクションも想定外になることも多い。その点自然相手、天候という難敵はあるものの、自分自身の努力がストレートに表れる。それが良さではないだろうか。知らない土地で従事する場合は、その土地の風習になじまなければならないし都会のように人間関係が希薄というわけではない。逆に濃密な人間関係を築けなければ、孤独感にさいなまれてしまうかもしれない。それでも良い人間関係が築ければ、素晴らしい助言者にもなってくれる。いまや過去の遺物と化した温かい人間味のある仕事ではなかろうか。

 

 信認とは程遠い48.8%の投票率。それにもかかわらず国民は支持してくれたと広言する安倍総理、麻生副総理。投票率の低さは狙い通り、しっかり安定政権の基盤を築き、傲慢な政権運営はこれからもしばらく続く。10月からの消費税増税は、軽減税率導入もあって巷での混乱はしばらく続くだろうし、消費の冷え込みを加速化させるであろう。景気の低迷が、日本経済に大きな影響を及ばさないように願うばかりである。日韓関係の冷え込みも、今後どこまで続くことになるのだろうか。お互いが協議に応じてほしいと訴えかけているが、拒否しているのはどちらであろうか。

 

 人間関係も国交も同様である。お互いが少しずつ自分の主張を引き下げて、折り合う地点を持っていなければ、こじれるばかりである。そして国と国との関係が悪化して困るのは、お互いの国民である。政権を握っている権力者は自分の対面だけを気にしているだけだが、実害を被るのはさまざまな現場でありその現場で働く人々である。そのことを忘れてはならない。譲れない部分を譲歩する。それが明日の未来を拓く契機になるのだと考える。