ぐーたら親父の言いたい放題

日々の様々なニュースを取り上げて、独自の視点でコメントします。これからの社会の変化を予測し、どのように対処すべきか提案できればと考えています。

引退したら・・・

 仕事をリタイアしたら、親父が残してくれた小さい土地で晴耕雨読の生活を楽しみながら、余力があればたまには温泉旅行に出かけられたら良いな、ぐらいな本当にアバウトな生活を夢見ていた。実際、親父の死後の後始末が終わってみると、晴耕雨読はその通りなのだが、温泉旅行など夢のまた夢、なかなかまとまった時間が取れない。前の仕事を引きずる形で時折電話相談がある。少しは生活にゆとりをと思っていたアルバイトの話も立ち消えになってしまった。

 人生、思い通りにはならない。一人ひとりの価値観を主張し始めると、その収拾に時間を費やすことになる。話し合えば分かり合える、その努力なしには対話も成り立たないし、それぞれの言葉に対する思い入れも少しずつ違っている。野合は駄目だと発言していた野党の党首が、自民党一強を崩すためには野党がまとまらなければと再結集を持ち掛けた。一つの党としてまとまるわけではないが、衆議院でも参議院でも統一会派としてやっていくらしい。参議院選挙で躍進した新しい政党に対する危機感からの結集であろうが、躍進したのは自分たちの主張を単純明快にしたために有権者に分かりやすかったのではないだろうか。異なる主張をただ単に並べて、自民党政権打倒という大枠だけでまとまれば、残念ながら過去と同じ轍を踏むことになるのではなかろうか。

 今問題なのは、年金問題貧困層の増加で社会保障費が増大していることに対し、抜本的な社会保障制度の改革ではないか。将来の日本国民の生活を安全。安心なものにしていくための根本的な土台をどうするかではないだろうか。現在の年金制度だけでは、将来的に生活保護費も莫大なものになってしまう。ある試算によれば、現在高齢者世帯の需給は約3%にとどまっているが、2040年には10%に達すると予測されている。社会保障費の急増という問題もある。財源をどうするのか、そしてどのように運用していくのか、経済成長というよりは定常化になってしまっている経済の下で、どういったシナリオを描いていくのか、政治に期待されるのはそこなのではなかろうか?