ぐーたら親父の言いたい放題

日々の様々なニュースを取り上げて、独自の視点でコメントします。これからの社会の変化を予測し、どのように対処すべきか提案できればと考えています。

オリンピック・パラリンピックは、まだ開催するつもりなんだ

 世界中で新型コロナのバンデミックが収束しない。首都圏で緊急事態宣言が解除になったものの、自粛疲れに対して、ひとまず解除しようというのが本音であり、感染者数は下どまりでいつ急増するかわからない状況である。こんな中、すったもんだの挙句昨年一年延長を余儀なくされた東京オリンピックパラリンピックの本年実施も危ぶまれる状況になってきた。とりあえずは、来週25日スタートする聖火リレーを前に、海外からの観戦客を断念することが決まった。

 

 インバウンドの増加がオリンピック・パラリンピック開催の最大の目標であったはずだ。鉄道輸送、バス輸送、宿泊客、国内観光客の増大、土産物購入など、インバウンドに期待する、いや依存しようとした日本経済が宙ぶらりんになってしまった。また、安部晋三前首相、菅義偉首相が主張してきたバンデミックに勝利した人類の記念すべき大会をも断念することになった。

 

 ちなみに東京オリンピックパラリンピックの開催について、5か国を対象とした国民に対する聞き取り調査結果では、「中止すべきだ」「再延期すべきだ」と答えた合計が、タイでは95,6%、韓国では94,7%、中国では82,1%、米国では74.7%、フランスでは70.6%であった。残念ながら、まだまだバンデミックの収束はないという見通しが諸外国の状況ではなかろうか。

 

 また、これからの情勢次第では無観客をも想定した議論も行われるという。観客の問題だけではないはずである。選手たちも訪日し、何日間も自由を制約されて、試合に能力を全開できるとは限らない。出場できない選手や、拒否する選手も出てくるとは限らない。世界最高峰のレベルでの争いが見れるかどうかもわからない。スケジュールありきで、強行すれば膨大な赤字を計上することになるだろう。しかも経済効果はあまり望めないのではなかろうか。また、開催強行によるリスクも皆無とはいえまい。あまりに後ろ向きで消極的な意見かもしれないが、まず開催ありきで議論が進むのはいかがなものであろうか。